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【海外旅行】免税店の仕組み

 海外旅行へ行くと、免税店の存在がピックアップされますね。 当然疑問になるのが、免税店って何?ということです。 ここでは、免税店の仕組みを説明します。



 

免税店とは?

 海外旅行客向けに、高級品、高価な品を買ってもらうために消費税などの税金を免除する許可を得ているのが免税店です。 例えば日本では家電量販店(ヨドバシカメラやビックカメラ)で「Tax Free」「免税」と書かれていますね。

 同じ国に住んでいる人にとっては全く関係がありません。 免税されるのは海外旅行客のみで、国内の人には免税はされないのです。 海外旅行客にたくさん買い物をしてもらおうという試みです。

 また空港で出国審査を済ませた先、飛行機の乗り換え(トランジット)で待つ出発ロビーは免税エリアになっており、 一切の税金がかかりません。そのため1カートン4200円もするタバコでも、免税エリアでは2500円で買えたりします。 しかし免税エリアで購入できるものには数の制限があり、タバコなら2カートンまでです。

 免税エリアでよく取り扱われる品目はお酒、タバコ、化粧品です。 電気製品やブランド品など、関税や消費税の高い品物も免税エリアで取り扱われることが多いです。

 一方で食べ物や飲み物など、その場で消費するようなものは国内消費として扱われるため、 免税エリアであっても税金がかかります。免税エリアで購入したスターバックスのコーヒーなどは消費税がかかります。

免税店

 

ブランド品と消費税と免税店

 イタリアを例にすると、イタリアの消費税は20%です。 ルイ・ヴィトンやアルマーニなどで10万円の買い物をすると、実に2万円の消費税がつくのです。

 しかし、イタリアでは免税店で154.94ユーロ以上の買い物をすると、消費税20%のうち最大14.5%が還付されるのです。 つまり、消費税は5.5%で済むということです。 12万円の財布が10万5500円になったらうれしいですよね。

 この免税制度を利用して、海外旅行客が「2万円返ってくるから別の店でも買い物をしよう」と思ってくれるわけです。

 日本のヨドバシカメラやビックカメラなども、外国人旅行客にたくさん家電を買ってもらうために、 免税制度を利用して家電の値段を下げているわけです。もともと日本の消費税はそんなに高くありませんから、 細かい買い物ではそんなに大したメリットはないのですが、外国人旅行客は日本製の家電を買いまくりますから、 買う量が多ければ多いほど消費税の分、値引きができてオトク感を演出できるわけですね。

 日本国内の免税店は、外国人旅行客を対象にしており、 日本国内に住む限りはヨドバシカメラやビックカメラなどの免税は、日本人には関係ありません。

 

免税店の仕組み

 しかし、免税店ではその場で税金を払わなくていいというわけではありません。 免税店の仕組みは、以下のとおりです。

 免税店でブランドバッグを1200ユーロ(内200ユーロが消費税)で購入する

 ↓

 その免税店で免税の手続きをする(免税の書類をもらう)

 ↓

 出国の際、空港で免税の手続きを完了する

 ↓

 現金で200ユーロを返してもらえる

 つまり、免税だからといって現金を少なく持っていていいというわけではないのです。 免税されてかえってくる税金は、出国までお預けです。 クレジットカードで購入したときも、免税分は現金で返ってきます。

 

免税店

 イタリアでは154.94ユーロ、およそ2万円以上の買い物、という条件がつくように、 あらゆるお店で免税がされるわけではありません。 一般的に免税が受けられるお店は、高級ブランド店です。

 高級ブランド店で買い物をする際は、「Tax free?」と聞いてみましょう。 特に英語が上手でなくても「免税の手続きのことだな」とわかってもらえます。 ちなみに免税の手続きで必要なものは、パスポートだけです。

 特に免税制度でお店が損をするわけではないので、「Tax free?」ときいて、嘘をつかれるということはありません。 お店としては、どのみち商品が売れたら消費税を国に納めなければならないのです。

 消費税の動きとしては、免税の時は「お客→お店→国→お客」というようになります。 形の上ではお客はお店に消費税を払い、お店は国に消費税を払うのです。 しかし免税の場合は国からお客に消費税が返されるのです。

 ちなみに日本のヨドバシカメラなどの免税は仕組みが異なり、 旅行客は免税された金額で商品を購入します。しかしその場で商品を手に入れることはできず、 代わりに引換券を受け取ります。

 旅行を終え、空港で出国審査を受けてからカウンターに引換券を渡すと、 買った商品を手に入れることができます。

 

空港の免税エリア

 空港免税エリアは、出国審査を終えたあとの出発ロビーのことです。 出発ロビーは非課税で、ブランドバッグやお酒、タバコ、化粧品など、本来は高い税金のかかるものを安く買えるのです。

 免税エリアは通常、出発時のみにあり、到着時には免税店がありません。 そのため海外旅行に行く際、日本の空港の免税店に入れるのは出発時のみです。 「帰国したときに買えばいいや」などと思ってはいけません

 当然、旅行先の空港の免税店に入れるのも出発時のみですから、旅行先から出国するときのみとなります。 免税店で買い物をするつもりなら、日本を出発するときに買うか、旅行先から出発するときに買うしかないのです。

 JT製のタバコを購入するつもりであれば、旅行先の空港にはまず、JT製のタバコはありません。 あってもメビウスか、セブンスターくらいなものです。キャビンやキャスターなどのタバコを非課税で購入する場合は、 日本を出発するときに買っておきましょう

 海外製のタバコを買うのもお土産として良い選択です。 台湾ではもともと物価が安いのもあり、さらに非課税なのでタバコは非常に安いです。 しかしイタリアでは物価があまり変わらず、もともとタバコも高いため、 免税エリアで買っても外で買ってもあまり値段は変わりませんでした。